日経平均株価が上がった、下がったという話がよく新聞やテレビなどで取り上げられます。これは東証一部上場企業の中から、日本経済新聞社が指定した225銘柄の平均株価のことで、単に日経255と呼ばれることもあります。約60年前から算出されており、日本の代表的な株価指数として利用されています。
平均株価といっても単純に株価を合計して225で割っているわけではありません。株価は増資や減資によって大きく値が動く場合があり、そのままでは指数として不適当なため、ニューヨーク・ダウと同様のダウ式による調整が実施されています。
また取り上げられる銘柄は、売買数の多い中から全業種バランスよく選ばれますが、年に1回定期見直しで入れ替えられています。定期見直し以外では、上場廃止などによって欠員が生じた場合に、臨時入れ替えが行われることがあります。つまり同じ日経平均でも、去年と今年、または10年前と今現在では、利用されている銘柄が異なっているというわけです。そのため単純に平均株価を比較しても正確な景気動向はわからない、という意見もあります。しかし60年にわたって利用されてきた指数としての役割には、やはり大きなものがあるといえるでしょう。